赤茶碗 銘多福

  作者 道入ノンコウ(1599〜1656年)  11.0×15.5×15.5cm
  主として茶碗で、幕釉、白べっこう釉、蛇蝎釉、砂釉、朱釉など
  創意工夫がある。作品にはノンコウ七種、ノンコウ加賀七種、
  ノンコウ後窯七種など有名である。
  この赤茶碗は稀に見る大振りにて、濃茶に良く、作行きもへらを巧みに
  用い、口造りも良く、胴から腰、見込み茶溜にいたるまで非常に奥深き
  ノンコウ独特の 作行きである。高台もしっかりとでき、
  非の打ち処のない茶碗である。釉も赤が主体であるが、
  客付けに白べっこう釉が表れ、景色を表している。
  高台内には表千家三代の宗旦の判が漆で描かれ、さらに歴代宗匠の
  書付があり、約四百年の間、夫々の宗匠が愛玩し、今日に伝来した
  貴重なる茶碗である。
  銘多福とあり誠に茶碗の大振りにぴったりとした銘である。
  銘印は大小二種あり、楽の字の中の白が「自」になっているのが
  特徴にて「自楽印」と称される。