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学芸員コラムCOLUMN

2022年8月31日 更新 / 企画展について

少女を描く

まだまだ暑い日が続いていますが、次第に秋の気配も感じられるようになりましたね。8月31日より企画展「少女を描く」の展示が始まりました。
女性は絵画のモデルとして昔から多く描かれています。可憐で美しく、時に儚い…画家によって描き方も様々。是非その違いを見つけながらご鑑賞ください。
企画展で展示している作品をご紹介します!

 

・伊藤清永 「人形」

兵庫県出身。70年近い画業の中で一貫して女性美の表現方法を追及した人物。
自らをモダンボーイと称し、常に新しいことに挑戦し続けた。人間の複雑な肌の色を再現するため繊細な色線を無数に重ねて描き出される豊麗優美な女性画が高く評価されており、その色彩の鮮やかさから描かれる作品は「発光する裸婦」と称された。

 

・梅原龍三郎 「姑娘」

京都府出身。フランスに渡り、ルノワールの作品に大きく影響を受けた。
梅原は北京に滞在していた頃、部屋に姑娘を招いて彼女たちの姿を描いた。姑娘の強い意志を感じさせる眼差しと、均整の取れたプロポーション、チャイナドレスの美しい着こなしは梅原の画心をかきたてた。その時の感興が軽やかな筆致にも表れている。

 

・レオナール・フジタ 「葡萄を持つ少女」

本名は藤田嗣治。27歳の時に単身渡仏し、パリでピカソやモディリアーニなど多くの画家たちと親交を結びながら苦しい研鑽を重ねた。
彼の主題の内、最も目立つのが女性と猫と自画像だった。フジタは1920年頃から独自の技法を生み出す。カンヴァスの布をシーツなどに使われる目の細かいものを使い、白い下地の色にシッカロールを混ぜ込んで独特な乳白色を表現し、日本画で使われる面相筆で繊細な線を描いた。

 

企画展「少女を描く」は11月28日まで展示しています。皆様のご来館をお待ちしております!